【レビュー】Carl Zeiss(カールツァイス) Makro-Planar T* 2/50 ZF with Nikon D610

 現在、手元にあるカールツァイス(Carl Zeiss)のプラナー(Planar)は、次の4本です。

ハッセルブラッドVシステム用
・Planar C 80mm F2.8 T*
・Planar C 100mm F3.5 T*

ニコン用 ZFマウント
・Makro-Planar T* 2/50 ZF
・Planar T* 1.4/85 ZF

 筆者が最初に使用したプラナーは、ハッセルブラッドVシステム用のもの。その写りは非常に素晴らしいです。それでニコン用のものも欲しくなり、まずはPlanar T* 1.4/85 ZFを、続いてMakro-Planar T* 2/50 ZFを入手しました。

 Makro-Planar T* 2/50 ZFを購入する際には、Planar T* 1.4/50 ZFとかなり迷いましたね。F1.4という明るさが魅力だったからです。しかし、最終的にはマクロという部分で、Makro-Planar T* 2/50 ZFに決めました。このマクロ機能、とても役立っているので、購入して大正解です。

 というわけで今回は、このMakro-Planar T* 2/50 ZF について書いてみたいと思います。

 ちなみに、Planar T* 1.4/85 ZF のレビューはこちら↓です。

【レビュー】Carl Zeiss(カールツァイス) Planar T* 1.4/85 ZF with Nikon D610
 現在、手元にあるカールツァイスのレンズは、ニコン用のZFマウントとハッセルブラッドVシステ...

Carl Zeiss Makro-Planar T* 2/50 ZFのスペックなど


 COSINA(コシナ)製、ニコンFマウント(Ai-S)互換のZFマウント、2007年発売。詳細スペックは下表のようになります。

Carl Zeiss Makro-Planar T* 2/50 ZF
レンズ構成 6群8枚
画角 46°/39°(対角線/水平線)
絞り羽根枚数 9枚
絞り値 f/2~f/22
撮影距離 0.24m~∞
最近接撮影範囲 48mm×72mm
フィルター径 φ67mm
最大径×全長 φ72mm×64.2mm
重量 510g
対応マウント ニコンAi-S

 そして、このレンズの大きな特徴は、最大撮影倍率が1/2倍のハーフマクロであること。最大撮影倍率とは、被写体の実際の大きさと、最短撮影距離のときにイメージセンサー(撮像素子)に写る像の大きさの比率です。

 たとえば、最短撮影距離のときに、2cmの被写体が、イメージセンサーにも同じく2cmで写るなら、最大撮影倍率は1倍。同様に、2cmの被写体が、イメージセンサーには半分の1cmで写るなら、最大撮影倍率は1/2倍になります。Carl Zeiss Makro-Planar T* 2/50 ZFは、これが1/2倍のハーフマクロになっています。

作例:F値による比較

 ここからは作例を紹介します。まずは、F値を変えて撮ったものの比較を、いくつかしてみたいと思います(※写真はクリックで拡大します)。

 なお、使用したカメラは、Nikon D610。有効画素数は2426万画素のFXフォーマット(フルサイズ)です。

マクロ撮影

 まずは、マクロ撮影から。

Nikon D610, Carl Zeiss Makro-Planar T* 2/50 ZF, 1/250, F2 ISO 100


 開放のF2。

Nikon D610, Carl Zeiss Makro-Planar T* 2/50 ZF, 1/60, F4 ISO 100


 1段絞ってF2.8。

 開放のF2でもピントの合っているところは非常にシャープで、ボケもキレイ。ただ、この距離で開放だと、さすがに被写界深度は極薄。F2.8の方がボケと全体のバランスが良く、フォークへの照明の反射が抑えられて落ち着いた印象です。

 またF2では、周辺光量の低下があり、さらに中心から外側に向かって光(影)が波文のように広がっている感じがします。


Nikon D610, Carl Zeiss Makro-Planar T* 2/50 ZF, 1/60, F2 ISO 2200


 開放のF2。

Nikon D610, Carl Zeiss Makro-Planar T* 2/50 ZF, 1/60, F4 ISO 6400


 2段絞ってF4。

 やはり、近撮でF2だと被写界深度が極薄で、(特に前の)ボケが強いため被写体の全体像が伝わりにくいかも…。F4くらい絞れば、ボケのバランスが良くなって、全体像が強く前に出てきているように見えます。

 そして、この2枚はあえて暗めに撮ったのですが、背景の白い紙に落ちる影のグラデーションがキレイで、ピントの合っている部分では紙の質感も感じられます。


Nikon D610, Carl Zeiss Makro-Planar T* 2/50 ZF, 1/750, F2, ISO 400


 開放のF2。

Nikon D610, Carl Zeiss Makro-Planar T* 2/50 ZF, 1/500, F2.8, ISO 400


 1段絞ってF2.8。

 F2では、やはり周辺部分の光量低下があり、中心部分は光の反射が強くて描写もややソフトな印象。F2.8の方が、全体的にスッキリしています。ただし、F2の方は“味がある”とも言えるでしょう。

通常の撮影

 続いて、マクロではない通常の撮影です。

Nikon D610, Carl Zeiss Makro-Planar T* 2/50 ZF, 1/250, F2, ISO 400


 開放のF2。

Nikon D610, Carl Zeiss Makro-Planar T* 2/50 ZF, 1/180, F2.8, ISO 400


 1段絞ってF2.8。

 F2では、背景のボケがグルグルに…。1段絞ったF2.8だと、ボケが落ち着いてスッキリした感じになっています。

 ちなみに、これは小学生が何かの実験をした残骸のようです。


Nikon D610, Carl Zeiss Makro-Planar T* 2/50 ZF, 1/1000, F2, ISO 100


 開放のF2。

Nikon D610, Carl Zeiss Makro-Planar T* 2/50 ZF, 1/640, F2.8, ISO 100


 1段絞ってF2.8。

 F2では周辺光量の低下がありますが、こうした画の場合は、それが主題を浮かび上がらせる効果をもたらしてくれて、良い感じになっているように思います。

 そして、古くて錆びついた金属の質感が良いです。

自由作例

 ここからは、自由に撮った写真です。

Nikon D610, Carl Zeiss Makro-Planar T* 2/50 ZF, 1/180, F2, ISO 800



Nikon D610, Carl Zeiss Makro-Planar T* 2/50 ZF, 1/250, F2, ISO 180



Nikon D610, Carl Zeiss Makro-Planar T* 2/50 ZF, 1/250, F2, ISO 125



Nikon D610, Carl Zeiss Makro-Planar T* 2/50 ZF, 1/250, F4, ISO 800



Nikon D610, Carl Zeiss Makro-Planar T* 2/50 ZF, 1/160, F2.8, ISO 1600



Nikon D610, Carl Zeiss Makro-Planar T* 2/50 ZF, 1/250, F2, ISO 3200



Nikon D610, Carl Zeiss Makro-Planar T* 2/50 ZF, 1/160, F2.8, ISO 3200



Nikon D610, Carl Zeiss Makro-Planar T* 2/50 ZF, 1/400, F2, ISO 3200



Nikon D610, Carl Zeiss Makro-Planar T* 2/50 ZF, 1/80, F2, ISO 800



Nikon D610, Carl Zeiss Makro-Planar T* 2/50 ZF, 1/160, F2, ISO 1600



Nikon D610, Carl Zeiss Makro-Planar T* 2/50 ZF, 1/250, F2, ISO 3200


 ちなみに、こちら↓の記事の写真も全て、Carl Zeiss Makro-Planar T* 2/50 ZFで撮ってます。

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 いくつか抜粋。

Nikon D610, Carl Zeiss Makro-Planar T* 2/50 ZF, 1/90, F2.8, ISO 3200



Nikon D610, Carl Zeiss Makro-Planar T* 2/50 ZF, 1/60, F2.8, ISO 560



Nikon D610, Carl Zeiss Makro-Planar T* 2/50 ZF, 1/125, F4, ISO 3200



Nikon D610, Carl Zeiss Makro-Planar T* 2/50 ZF, 1/250, F4, ISO 3200


おわりに

 マクロレンズの多くは最大撮影倍率が1倍で、その点においては、1/2倍のハーフマクロであるCarl Zeiss Makro-Planar T* 2/50 ZFは見劣りします。しかし、ハーフマクロでもかなり寄れるので、筆者の場合は、それで物足りなく感じることはありませんでした。

 それに、一般的なマクロレンズの開放値はF2.8ですが、Carl Zeiss Makro-Planar T* 2/50 ZFは1段明るいF2。開放時の描写とボケに多少のクセはありますが、そこまで気になるほどではなく、画によってはむしろ味となることもあるので、それはこのレンズの面白いところではないでしょうか。


※価格は2017年7月2日時点のものであり、変更されている場合があります。

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